生涯現役は実現できる! 60歳のベテランが語る、美容師を続けるためのキャリアの選び方

2018.12.15

 

 

31歳のときに、チェーン展開をする美容室を退職し、アートネイチャーに技術者として入社した成田誠(なりた まこと)さん。実力を認められ、現在は技術指導部にて講師として活躍しています。60歳を迎えた成田さんに、定年まで美容師を続けるためにどのような人生の選択肢をしてきたのかをうかがいました。30~40代を迎え、これからのキャリアに悩んでいるという美容師の方、そして技術を伝える立場にいるベテランの方は必見の記事です。

 


 

総店長にまでなった美容室を辞め、アートネイチャーに入社

 

30代になると、自分のキャリアに悩む美容師の方も多いと思います。私は、31歳まで勤めていた美容室で総店長を任されていました。しかし31歳になって、自分がこれからどういうキャリアを描いて行きたいのかを考えたとき、家族を養っていくには給与に不安があったこと、そして美容師としてさらなるスキルアップをしたいことに気づいたんです。これを機に美容室を退社。自分で店をやるつもりはなかったので、転職活動をしてアートネイチャーに入社しました。将来性や福利厚生の面が充実してずっと美容師を続けられる「ウィッグ業界」という新しい世界に入った形です。

 

 

入社後はかつての本社ビルにあった本店理容室に配属され、1年2カ月後に主任に昇格。その後、新宿、渋谷などの主要店舗で経験を積みました。36歳で銀座店の店長に着任。その後は地区マネジャーとして、都内の店舗をマネージメントしつつ、並行してインストラクターとして技術指導にあたっていました。50歳からは本社にある技術指導部で指導の専任に。この10年ほどはカリキュラム作りや、新しい技術の指導、マニュアルの作成といった仕事にあたっています。この仕事の基本となるスタイル作りはもちろんですが、私の場合は、テレビCMに使用するスタイル作りも担当しており、年齢を重ねてもいろいろなことにチャレンジができるのが本当に楽しいですね。

ありがたいことに、嘱託勤務となった今も私を指名してくださるお客さまもいます。

 

 

一緒にキャリアアップできる同期がいるから、励みになる

 

 

 

40歳のときに、新宿中央店に配属された際は、店長と地区マネジャーを兼務しており、そのときは特に大変でした。大きな店舗で売上を維持しつつ、地区全体をマネジメントしなくてはいけません。そんな中でも、ここまで続けてこられたのは、やはり仕事が楽しいから。店舗では、ウィッグの販売にあわせてスタイルを提供しますから、それが楽しく、やり甲斐がありました。ウィッグの場合は、自毛と違い、ニュアンスをつけないと自然な動きが出ません。ただ、やりすぎると明らかに浮いて見えてしまうので、ラフに仕上げるときほど計算が必要なんです。ウイッグを扱うスタイル作りならではの楽しさがあります。また、これを重要な技術として後輩たちに伝えていくのも、大切にしていることの一つです。

 

美容師人生のそのときどきで支えてくれる仲間がたくさんいたということも長く続けてこられた理由の一つです。一人だけで頑張ってきたわけではない。店長時代は、店舗のスタッフがそうですし、本社に移動になってからは同期入社の仲間がたくさんいます。当社は長く勤める者が多く、一緒にキャリアアップしてきた仲間がいるというのは本当に励みになります。

 

 

和を大切にしながら、自分の仕事を作る努力を怠らない

 

 

私が30年間の美容師人生で大切にしているのは働く仲間との「和を大切にする」ということです。指導者として技術を教える際に、こちらが身構えてしまうと、相手は拒絶反応を起こし、新しい技術を受け入れにくくなってしまいます。なので、何事も自分に仕事を頼みやすいような姿勢を心がけていました。これは、社内営業でもそうですし、接客でも同じです。

技術指導者としては、「成田に頼めば大丈夫だ」「成田に聞けばわかる」という体制を取り、相談しやすいようにしています。

 

スタイリストになる前の若手の美容師さんに伝えたいのは、ヘアスタイルもファッションも、常に興味を示し、感性を磨いてほしいということです。センスアップすると、スタイルのバリエーションが広がるので美容師として働く楽しさにもつながると思います。

また、何歳になっても、新しいことにチャレンジして、自分を変える努力も大切だと思います。ある程度キャリアを積んで、これからの美容師人生に悩んでいる場合こそ、前向きな姿勢でチャレンジしてほしいと思います。

 

 

プロフィール
株式会社アートネイチャー

技術指導部/成田誠 (なりた まこと)

山野美容専門学校卒業。チェーン展開する美容室の総店長を経て、1990年、アートネイチャーに入社。都内の店舗の主任、店長を歴任しながらインストラクターとして技術指導にあたる。2007年からは技術指導部に所属し、講義形式で技術指導をおこなうほか、全国の店舗でのスタッフ育成に関わっている。

 

 

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